大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和27(あ)544 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人田坂貞雄の上告趣意第一点は、原判決の憲法二五条違反を主張するけれど

も、本件犯行が、被告人とその妻子の生命を維持するため、已むを得なかつた行為

であり、被告人に刑事責任を科することができないものであるかどうかは、憲法二

五条自体の関する問題であるということはできない(昭和二三年(れ)二〇五号同

年九月二九日当裁判所大法廷判決、集二巻一〇号一二三五頁参照)。所論は結局、

本件について、刑法上刑事責任の阻却せらるべき事由があることの主張に帰するも

のであり、同第二点はまた量刑不当の主張であつて、いずれも刑訴四〇五条の上告

理由に当らない。また記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められな

い。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で

主文のとおり決定する。

昭和二八年一月一六日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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